禅語「雲静日月正」に想うこと

禅語「雲静日月正」に想うこと

時折、暖かな風を感じるたびに、春の到来に心が躍る。
寒い冬を耐え忍んでいた花々もまた、あらたな季節を謳歌しながら咲き乱れる。
昨年の暮れから年始にかけて、花業界は大変な事態に直面していた。
キャベツの販売価格が1,000円というニュースが世間を賑わせたように、花業界も同様だった。

アジア諸国の経済が急成長
日本経済は低迷
歴史的な円安相場

それらの理由から、球根系の花を中心に市場価格が暴騰したのだ。
長年、花流通に携わる関係者ですら、その異常事態に固唾をのんだ。
価格が高騰したとはいえ、出荷量は少ない。つまり生産者の手取りは増えていない。
少ない出荷量のために、需給バランスが崩れ高値相場を生み出していただけだ。
何年も続いているデフレ状態に、日本全体からため息が聞こえる。
物価上昇が顕著な社会情勢は、決して明るいとはいえない。

ただ、私たちは

“いまを生かされている ”

つい先日、「雲静日月正」という禅語を知った。「くもしずかににちげつただし」と読むらしい。

「雲は静かに流れ、日や月の運行も刻々と正しく行われ、
雪が晴れると春になり、四季のうつろいも順調である。
天地が正しく運行してこそ、私たちは平穏に過ごせる。」

日々、いろんな風景が私たちの人生を彩っている。決して、平坦な道ばかりではないが、まずは多くを求め過ぎずに、 “いま”という時間に感謝しながら生きたいと思う。

禅語「雲静日月正」に想うこと