~ アジサイの剪定時期はいつ? ~

~ アジサイの剪定時期はいつ? ~

庭木の剪定時期を種類毎に言える人ってどの位いるでしょうか?
園芸好きの人でも、庭を見渡して的確にそれぞれの適期と方法を言える人はあまりいないのではないかと思います。ですが、アジサイだけは例外的に多くの人が的確な答えを知っているのです。

その答えとは
「花が終わったらすぐに、花から2節程度下で茎を切る」というもので、確かにこれで正解です。
それなら多くの人はアジサイを上手に咲かせられるかというと、実はそうではありません。

街を歩けばあちこちにきれいなアジサイが咲いているので、アジサイって庭に植えておけばそれなりに咲いてくれると思いがちですが、鉢植えで売られている、街角ではあまり見ない色や形の珍しい品種の中で、庭に植えて勝手に咲いてくれるのはせいぜい半分程度ではないかと私は感じています。

平暖地ではアジサイの花芽は9月末から10月中旬頃に作られます

花後7月に剪定した枝から発生した新芽がこの時期までに3対以上新葉を広げて太くなり養分を蓄えていると花になるのです。ところが剪定時期が遅くなるとこの時期までに十分新芽が育たず花芽が作られません。また、剪定時期は正しくても特に鉢植えでは、花後からこの時期までずっと肥料を与え続けて、葉が黒々とした緑になっていないと枝が養分を蓄えられずに花芽が作られません。

このように早く切って肥料を与え続けるということがまず重要な事になりますが、これはちょっと気を付ければなんとかなる問題です。

咲かない原因で非常に厄介なのは寒さです

鉢植えで、きれいな花を咲かせて花屋さんの店頭を賑わす品種の中には、性質よりも見た目を重視してしまい耐寒性が低いものが多く、そんな品種は庭に植えても花芽が冬の寒さで枯れてしまい咲かない訳なのです。咲かなくて困っている品種があるならば、冬囲いをしたり、冷えにくい場所に移植するなりしてみる事をお勧めします。

街中できれいに咲いているアジサイは、長い時間の中で花芽が寒さに強く育てやすい品種だけが人から人へ世代も超えて受け継がれてきた結果の産物であり、今盛んに流通する魅力的な品種たちの中から丈夫なものが選ばれ未来の景色を彩ってくれることになるのだと思います。

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