夏の切花の水揚げ方法…
今年も早々に真夏日になるなど、夏本番前から思いやられる暑さです。
今回は少しでも長くお花を楽しんでいただけるよう、切花の水揚げ方法についてご紹介します。
最近はオール電化のご家庭が増え、会員様より「燃焼法のかわりになる水揚げ方法はないの?」と
ご質問をいただくことが増えましたので、ここでは燃焼法以外の水揚げ方法をご紹介します。
■ 湯揚げ
植物内の水の体積を膨張させ、内部の空気を外に追い出して水揚げをよくする方法
1.見開きの新聞紙を2枚重ねにして花をカバーします。
2.茎と新聞紙が密着するように巻き、隙間から湯気が進入しないように
ガムテープでしっかり止めます。
3.80度以上の熱湯に約1分浸します。
(このとき茎先が鍋そこにつかないよう注意してください。)
4.湯揚げ後すぐに水につけてください。
■ 水切り
乾燥やバクテリアで傷みかけた茎先を切り落とす方法
水の中で根元から1~2cmのところを斜めに切ります。
切り落とした茎の断面積は広いほど効果があるので、切れ味のよい刃物を使って斜めに切りましょう。
「切り戻し」だと茎に空気が入って水揚げを妨げますが、
「水切り」にすると水圧で水の吸い上げを促します。
■ 折る
切りや叩き割りと同じく断面積を増やし、吸水をスムーズに促す方法
茎の根元の左右をしっかり握り勢いよく折ります。
ポーンと乾いた音がすればまずは大成功です。
その後すぐに水につけて吸水させてください。
■ 深水
葉まで水につけることで水分を花の内部に閉じ込める方法
弱った花の場合は、花を新聞紙などで巻いたあと、花のすぐ下まで水につけ、
2時間ほどおくと元気になります。花丈の長い水揚げをしにくい花などもこの方法で
水揚げするといいですよ。
首の落ちかかったバラなどは長さのある容器に水を張り、
花首だけを出した状態で水の中に寝かせておきます。
花を横にすることで上に水を吸い上げるより花に負担がかからないことで効果があるそうです。
落ちた花首をやさしく伸ばしてお試しください。
どんなに水が揚がりにくいものでも大抵はこれでOKです。
ただし、葉が傷みやすいものには使えないので注意が必要です。