FROM FARM
丸福清花園 福家(ふけ)さん
コンセプトは「脱・生け花の枝物」
香川県の高松市で枝物の栽培を営まれている
『丸福清花園』。
初代・福家行雄さんが枝物栽培を始めた昭和48年当時は、枝物の販売は生け花の先生向けで、一般の花屋の店頭に桃の枝が並ぶことは少ないとされていました。「脱・生け花の枝物」をコンセプトに、一般家庭でも気軽に桃の花が楽しめるようにと始まった枝物栽培は、二代目の義哲さんから三代目の耕也さんへと引き継がれていきました。
繊細な花芽の栽培に適した温暖な気候
福家さんが栽培している地域は、香川県高松市の中でも内陸寄りで年間を通して降水量が少ない、温暖な気候です。デリケートな花芽が付き始める7~8月に雨が少ないため、傷んでしまうリスクを低く抑えるとともに、健康な花芽をより多く付けることを可能としています。
香川県 丸福清花園 福家さんの
花桃 曙(あけぼの)
今では桜、オリーブ、スモークツリーなど年間を通して様々なお花を栽培されている福家さん。
中でも花桃のオリジナル品種『曙』は、一般的に流通している花桃に見られるような、枝物特有のゴツゴツとした印象が少ないのが特徴。その枝ぶりはたおやかで花芽の間隔が狭く、枝先の方まで密に付いているので短くカットしても花数が充実しています。
「桃を吹かす温度は室温25℃、湿度80-90%で調整するの一般的ですが、うちは温度をもう少し高く、湿度はもう少し低くしています。具体的な数値は企業秘密ですが(笑)そうする事で冬場の外気への耐性や、輸送中のショックを極力抑えるように気を遣っています」
毎年限られた時期にしか入手できない貴重な桃の花。
枝の長さを活かせる生け花としてだけではなく、短くカットして用いるアレンジメントや、程良いサイズの花瓶にさっと挿すだけ、といった楽しみ方もできる福家さんの花桃をぜひお楽しみください!