日本の未来のために、いまできること

日本の未来のために、いまできること

「誰か田舎を盛り上げくれる人がいたら、もっと違うんですよね!」
そんな声を、行く先々で何度も耳にする。


これが、いま地方が直面している現実である。

先日、九州へ出会いの旅に出かけた。
伊丹空港から大分県中津市、長崎県平戸市、佐賀県太良町、長崎県雲仙市を経て、フェリーで熊本県天草へ。
総距離およそ700 キロの道のりだった。

私が訪れるのは、きまって農業が主力産業の田舎だ。
市場に出回らない希少な逸品を求めていくと、限界集落と呼ばれる場所にたどり着くことも多い。そこには、
豊かな自然、清らかな水、美味しい食べ物、そして蛍の光がある。


ただ残念ながら 人がいない!――


これは、日本全体が避けては通れない未来の課題である。

かつての暮らしを目を細めながら語ってくれる村人の横顔には、どこか諦めと寂しさがにじんでいる。

そのたびに私は、「ここには、素晴らしい自然という財産があるじゃないですか。それを活用すべきです!」

と伝えるのだが、その言葉は相手の胸の引き出しにまで届いていないことも、感じとっている。


それでも私は信じている。日本の未来は、田舎にあると。


なぜなら、そこにある悠久の自然こそが、日本が世界に誇る個性であり、私たちの心には、四季を慈しみ紡いできた歴史や文化が、今も確かに根付いているからだ。

都市と田舎の間にある分断をつなぐ責任は、私たち一人ひとりの手に委ねられているように思う。